ヨガは女性に人気のスポーツとして、広く知られています。しかし、いつから存在しているのか、どこが起源のスポーツなのか、詳しく知らない人も多いでしょう。そこでこの記事では、ヨガの発祥について、起源や歴史を解説します。

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ヨガ発祥の地「インド」

ヨガの起源は今から約4500年前のインド、インダス文明で誕生したと言われています。確かな証拠があるわけではありませんが、インダス文明の遺跡である「モヘンジョダロ」では、ヨガのような座法や瞑想を行う像が発見されており、この時代に誕生したと考える説が有力です。

ヨガの経典『ヨーガ・スートラ』

ヨガの経典『ヨーガ・スートラ』について、以下の2つより解説します。

• 最古のヨガ教本
• 八支則の教え

最古のヨガ教本

『ヨーガ・スートラ』は、インドの哲学者パタンジャリによって、紀元後4〜5世紀頃に作られました。ヨガの教えが書かれている歴史上最古の教本と言われ、主に瞑想をして自分自身を見つめるなどの方法について書かれています。

八支則の教え

『ヨーガ・スートラ』では、八支則の教えについても詳しく書かれています。八支則とは、呼吸と動作により集中力を高めて悟りを開く方法のことで、8つの教えが段階的に書かれており、一つ一つ実践すると悟りの境地に入れるというものです。当時のヨガは瞑想による精神面に重きを置いており、現在のように運動として認識されていないことがわかります。

世界のヨガの歴史

世界のヨガの歴史について、以下の2つより解説します。

• 12〜13世紀頃：ハタ・ヨガが誕生する
• 1970年代頃：世界中にヨガが広まる

12〜13世紀頃：ハタ・ヨガが誕生する

12〜13世紀頃には、ハタ・ヨガが誕生します。ハタ・ヨガとは、現在主流になっている呼吸法を意識したやり方で、呼吸と動きにより集中力を高めて精神を統一するものです。

今のようなポーズ（アーサナ）を行うヨガはこの頃にできたもので、ハタ・ヨガの誕生により精神面だけでなく身体面（肉体）にも意識を向けるようになりました。ハタの「ハ」は太陽、「タ」は月という意味があり、「太陽と月＝陽と隠＝心と体」という意味になります。

1970年代頃：世界中にヨガが広まる

1970年代頃には、アメリカのヒッピー文化と一緒にヨガが世界中に広まります。この頃はポーズよりも瞑想がメインだったので、現在流行しているものとは少し異なりました。その後1990年代頃に、ハリウッドスターを中心に運動としてのヨガが広まり、現在のスポーツとしてのヨガが世界中で流行します。

日本のヨガの歴史とブーム

日本のヨガの歴史とブームについて、以下の2つより解説します。

• 平安時代：中国より伝わる
• 2000年代：若い女性を中心にブームが起きる

平安時代：中国より伝わる

日本では、平安時代に唐（現在の中国）より「瑜伽（ゆが）」という呼吸法と瞑想を重んじる教えが伝わったと言われています。これ以降は、主に仏教僧を中心に瑜伽の教えは広まりますが、一般市民が行うものではありませんでした。

2000年代：若い女性を中心にブームが起きる

1970年代に世界中でヨガが広まったことにより、日本でもヨガの存在が知られるようになります。その後、1990年代に再度ヨガが世界的ブームになり、日本でも2003年頃に若い女性を中心としたヨガブームが起き、現在でもスポーツやエクササイズとして親しまれるようになります。

ヨガの発祥を知って理解を深めましょう

ヨガの起源はインダス文明と言われており、その頃は現在の方法と違い、呼吸や瞑想を中心として行われていました。その後は「ハタ・ヨガ」という現在のような方法が誕生し、1970年代以降に世界的ブームが起こることで、日本でも親しまれるようになります。ヨガの発祥を知って、理解を深めましょう。

ヨガはスポーツやエクササイズとして取り入れられている場合が多いですが、そもそもはアーユルヴェーダで身体を整え、ヨーガで心を整え、心身の汚れを浄化して、より幸福な人生へ、さらには人々の幸福を願って修行するというものでした。これら考え方は、今にも通用するものです。ヨガとアーユルヴェーダはセットで、心身を浄化していきます。